連続サラリーマン生活物語(その10ー2)

2015年  22日 09:30
当然本件の全ての交渉事には鷲尾支店長も参加同席して貰った。交渉の詳細は省くが結果としては担当者同士にどのような了解事項があろうと最終的にはこの取引の販売先、仕入先との売買契約書の有無が全てであった。
各社共、自社と関係する相手との個別話し合いとなったが、日商との交渉過程では当事者では無く渉外部長と弁護士が訪ねて来た。その部長は組合出身なのか、時にはテーブルを激しく叩いて大声を発する等威圧的な姿勢で、誠に商社とは思えぬ柄の悪さ、それに比べて住友商事の総務系の部長は流石大手と思わせる理に叶った静かな対応で、書類が完備された物件は全て決済する事を了解してくれた。寄せ集めの商社(我社も同様か)歴史ある商社との違いをこの時程強く感じた事は無かった。
当社にも契約書の入手に不備があり最終的にはかなりの金額を負担せざるを得なかったのが最終結論である。その間に起こった諸問題や交渉過程は全て省略するが、大坂への出張等かなりの頻度、日時を要したのは事実であり、次のエピソードは私の心に強く残った事柄である。
.未だ本件解決前に機材チームの大野リーダーと溶材チーム寺儀リーダーとの3人で飲んだ席での二人の話は「部長が本件の解決に向けて懸命に努力しているのは、やはり架空取引に部長も加担していたからだと他の部で噂している者が多い」との情けない話、担当部長として解決に向けて最大限の努力するのは当前の事ではないのか、これが当然で無い所が残念ながらこの会社が未だまともでは無いと言えるのだろう。現実に加担していたとしたら、自分の保身の為にもSA君が黙っているはずが無いだろう。
.佐藤君と二人で行った某社との交渉の帰りに、彼が急に「実はJO部長と部長職を争っていた時、自分が早く部長になりたくて、知人に依頼してJO部長が業者と癒着している等の誹謗文を支店長(当時は加野支店長)宛に送らせた」と白状。恐らく自分の失敗を解決する為に懸命に努力している私に申し訳ないと思い白状する気になったのだと思う。これが先に述べた部長昇進遅れの理由だった。
.同時に彼の話では鷲尾支店長から売上増の相談があった時、支店長には今回の取引の仕組みを暗に話したとの事だったが、今更支店長を問い詰めた所で立場上否定されればどうしようもない事だと糾弾はしなかった。
.大鋼出身者の伝統的なやり方なのか鷲尾支店長は総務部の岩本部長に命じて、日商の社長宛に日商名古屋支店の善意の一員と言う匿名を使い、社内で色々問題が起こっているが対応の仕方が社員として恥ずかしい云々と言うような告発文を作らせ送ったと聞いた。内容に悩んだ岩本部長が愚痴った話である。岩本部長が行きつけの店で変死したのは支店長との接点が多いこの様な気苦労も原因の一つだったかも。
.大阪に本件の交渉に行く電車の中で、支店長より暗に自分のグループに入れば悪いようにはしないとの誘いを受けたが、丁重にお断りした事もその後の私の評価に悪影響を及ぼしたのは事実である。(続く)

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