徒然日誌 二人の巨匠

2017年  14日 10:30
昨日妻に誘われてシアターに行き「家族はつらいよ」を見た。一口に言って私には映画の内容として車の免許証返上のやり取りまでは良かったが、映画が終わった後に感じた後味の悪さは何だったのだろうか。先日「家族はつらいよ」の、恐らくになるのであろう映画がテレビで放映されたが家族構成はどちらも同じであったし今度の2と言うのは1の続編と言う意味だと思う。

寅さんシリーズの山田洋次監督作品で、橋爪功・吉行和子演じる定年を迎えた夫婦に長男夫婦と孫2人が同居する生活、脇役陣には娘夫婦と末っ子夫婦との総勢が織りなすホームドラマになるのかな。1話は定年を迎えた夫婦の定年離婚話を中心にした割に微笑ましいドラマだった。

今回の2話は、主人公の橋爪功が何十年振りかに会った、今は身寄りのない高校時代の友人と暴飲し、成り行きで家に泊まらせた所、翌朝心筋梗塞で急死していた事での家族の戸惑いと各々の思惑が中心となった話であったが、平和な家庭の中での身近に起こった、家族にとっては知らない人の突然の死と言う現実と、平凡なドタバタしたドラマの中に、事件でもないのに神聖な人間の死を持ってきた事に何か違和感を感じ、私も妻も何かしっくりと受け入れられない気持ちになっていたんだと思う。これがドラマだと言われればその通りなんだが、1話を観ていた私にとっては平凡な平和で終わる話をある面期待していたのかも知れない。

少し前にテレビで小津安二郎監督、原節子主演の秋日和」と言う映画を観たが、内容としては誠に平凡な話の進め方ながらも終わった後に何か心に残る温かい物があったんだ。

小津監督の技法なのか二人の会話シーンではお互いの正面の顔を写す場面が多かったのが現在の技法と違うと思われる点、会話の言葉と言うか節回しと言うか現代の普通の会話と何か違う点が私には多少抵抗があったけれど、全体を流れる平穏な普段着的な昔の家の様子を感じる事が出来たのは、今の映画作りとは違う何かがあるのだろう。

「家族はつらいよ」の映画から話が変な方向に飛んでしまったが、山田監督も寅さんと言う強烈な個性が主人公の映画のようには行かなかったので少し冒険したのだろうが、何も奇を衒わなくても平凡な中にも心に残る映画は出来ると思うのだが現代は違うのかな。だけどこれ以上のシリーズは無理だと思うよ。

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散歩道の花々。